仙台市で自転車保険の加入が義務化に!全国の自治体の動向は?

雑学

こんにちは、仙台市在住のおもちょです。

宮城県仙台市では、平成31年4月1日から「自転車損害賠償保険」等への加入が義務付けられることになりました。

最近では自転車による交通事故が増えたことや、自転車側が加害者となり、高額な損害賠償が請求されるという事例もありました。

お子さんだけでなく自転車に乗る者すべてが、万が一に備えて自転車保険に加入するようにしましょう。

この記事では、自転車事故の発生状況や、自転車側が加害者になった事例、自転車保険の種類、全国の義務化動向について調べてみました。

自転車事故の発生状況

自転車事故による発生割合は、全交通事故件数のおよそ2割を占めていて、自転車事故による死傷者数は、未成年と高齢者で過半数を占めています。

また、自転車事故の8割以上が、出合い頭による衝突と右左折での衝突事故です。

中でも、自転車による加害事故は1万5,281件あり、自転車事故全体の16.9%にのぼります。

データ参照資料:警察庁データ「交通統計平成29年版」

自転車事故のパターン

安全不確認

自転車事故の主なパターンとして、安全不確認が半数を占めています。

例えば、路上駐車の車を避けようとして、後方を確認せずに車道側へ進路変更したため、後ろから来た自動車に追突されるといった例があります。

画像引用:日本損害保険協会リーフレット

一時不停止

信号のない見通しの悪い交差点に自転車でそのまま進入したため、自動車と出合い頭に衝突して大けがを負うといった例があります。


画像引用:日本損害保険協会リーフレット

信号無視

赤信号を無視し、交差点に進入したことによる交通事故が増えています。


画像引用:日本損害保険協会リーフレット

歩道上での歩行者との接触

自演者歩道通行可の標識がある歩道上を自転車で通行中、歩行者のバッグにハンドルを引っかけてしまい、転倒するパターンも発生しています。


画像引用:日本損害保険協会リーフレット

自転車での加害事故例

自転車だから事故を起こしても大事には至らない・・・、という考えはもうやめましょう。万が一相手を死傷させたり、ケガを負わせたり、財物を壊した場合は、損害賠償を支払わなければなりません。未成年といえども責任を免れることはできません。実際に自転車事故で加害者となり、高額な賠償金の支払判決が出た例をご紹介します。

判決認容額事故の概要
9,521万円男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となった。(神戸地方裁判所、平成25年7月4日判決)
9,266万円男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と衝突。男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残った。(東京地方裁判所、平成20年6月5日判決)
6,779万円男性が夕方、ペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさず走行し交差点に進入、横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突。女性は脳挫傷等で3日後に死亡した。 (東京地方裁判所、平成15年9月30日判決)
5,438万円男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に進入、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突。女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡した。 (東京地方裁判所、平成19年4月11日判決)
4,746万円男性が昼間、赤信号を無視して交差点を直進し、青信号で横断歩道を歩行中の女性(75歳)に衝突。女性は脳挫傷等で5日後に死亡した。 (東京地方裁判所、平成26年1月28日判決)
505万円傘を差しながら走行中にT字路で自転車と出合い頭に衝突し、相手方の左大腿部を骨折させた。
685万円帰宅途中、植木の剪定をしていた作業者の脚立に接触、転倒させ死亡させた。
1,169万円帰宅途中、無灯火で歩行者に気付かず衝突、死亡させた。


< 出典引用>
日本損害保険協会発行「知っていますか?自転車の事故~安全な乗り方と事故への備え~
北海道道民生活課発行「自転車安全利用リーフレット」

自転車保険の種類

自転車事故には、自分がケガをするだけでなく、他人にケガをさせたり、財物に損害を与えるケースがあります。

これらの事故リスクに備えた保険に加入しておく必要があります。

自転車保険では、次のような補償が一般的に付けられています。

死亡・後遺障害被保険者が、対象となるケガを直接の原因として死亡、または後遺障害が生じた場合の補償です。
入院補償交通事故によってケガをし、そのケガの治療のため病院や診療所に入院した場合の補償です。
手術補償交通事故によってケガの治療のために手術を受けた場合の補償です。
個人賠償責任事故により、他人にケガをさせたり、他人が保有している物を壊したりした場合の賠償責任に備える補償です。
示談交渉サービス保険会社が代わりに示談交渉をするサービスです。

おススメの自転車保険4選

楽天損保のサイクルアシスト

  • 2,670円/年~(月換算222.5円~)「個人プラン・1年間契約・基本タイプ」
  • 業界最安値水準の保険料で、オリコン顧客満足度調査第1位の自転車保険です。

ZuttoRide CycleCall

  • 3,400円/年~(月換算283円~)
  • 自転車搭乗中の事故だけでなく、タイヤのパンクやチェーン外れ、電動アシスト自転車のバッテリー切れなどによって自力走行ができなくなった場合のロードサービスも付いています。

セブンイレブンの自転車保険

  • 3,990円/年~(月換算333円~)
  • お近くのセブンイレブンで簡単に手続きができる自転車保険です。
  • 三井住友海上が対応するので安心です。

au損保のBycle

  • 3,920円/年~(月払360円~)
  • auの携帯電話を持っている方なら、auIDと連携すれば入力・決済がラクラク!
  • ドコモやソフトバンクなど、au以外の方でも契約できます。

自転車保険義務化の全国動向

自転車保険を義務化に踏み切った自治体は以下の通りです。

義務化仙台市、埼玉県、神奈川県、長野県、静岡県、名古屋市、金沢市、京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県、鹿児島県
努力義務北海道、群馬県、千葉県、東京都、鳥取県、香川県、徳島県、愛媛県、福岡県、熊本県
義務なし上記以外の自治体

※2019年10月現在

まとめ

現時点ではまだ義務化の意識が低いようですが、今後は義務化に向けた動きになることは間違いないでしょう。

自転車といえども、自動車と同じ「車両」です。

自動車保険は当たり前のように加入しますが、自転車保険はまだまだ認知度が低いのが現状です。

しかし、義務化になるならないに関わらず、多額の賠償責任を取るケースが増えている今、自転車に乗るなら必須と言えるでしょう。

いつ自分の身に降りかかるか分からない事故だからこそ、備えておきたいものですね。